12月

先月十九日に恒例の吹奏楽部第二十四回オータムコンサートが開催されました。三年生最後のステージであります。毎年オータムコンサートは万感の思いが込み上げますが、今年は特別な思いがありました。

 

最終のリハーサルの様子を客席からしばらく見学した時間は、この約三年間を振り返る機会となりました。入学直前から新型コロナウイルス感染症による影響を受け続けた三年生には同情を禁じえません。しかし、リハーサルでは的確に指示を出す、成長した三年生の姿があります。下級生を労わる丁寧な言葉遣いが印象的です。厳しい状況の中でも着実に伸び続けている手応えを感じることができました。

 

ホールに出ると保護者の方々が開場へ向けての準備をされていました。この三年間保護者の方々にも様々な制約をお願いしてきました。それでもご息女の最後のステージに向けて、明るく振る舞う保護者の方々には感謝の言葉しかありません。

 

開場となりお客様のお出迎えのために入り口付近に立ちます。毎回来て下さるお客様、卒業生の姿、卒業生の保護者の方々、本校の教職員や在校生など、多くの来場者の方々と挨拶を交わす三十分間です。開演が近づくにつれて、様々な光景が入り交じり本校独特の雰囲気を感じることができます。

 

「師弟同行」によりその雰囲気を表現することができます。教師と生徒、そして保護者の方々、卒業生が同じ思いで、同じ時を過ごし、同じように感動することから、独特の雰囲気が生まれます。特に今年の三年生には強い思いを感じます。吹奏楽部定期演奏会に限らず、本校には日々その佇まいを感じるのであります。生徒や保護者の方々とのご縁を感謝するばかりです。

 

「先生と部員の信頼関係の深さが感じられる素敵な演奏を生で聴くことが出来たことが嬉しかったです。」とのアンケートの感想から、本校らしさを感じていただいたと思っています。

 

一年間の本校教育に対する御協力に深謝しつつ、揃って良い年を迎えられるよう祈念申し上げます。