水戸女子高等学校
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校舎と生徒

学校長より

飾りウェーブ

令和7年度

2月

一月二十四日はわが国で初めて学校給食が始まった日であります。明治二十二(一八八九)年に山形県鶴岡町の仏教団体が、困窮家庭児童の就学促進のための小学校「中愛尋常小学校」を創設し、学校給食を始めたのだそうです。昭和二十二年に本格的に学校給食が導入され、現在に至っているわけです。

おにぎりと漬物からスタートした献立は、経済発展とともに豊富なメニューへと変わりました。現在の小学校の献立を見ると、キーマカレーや醤油ラーメン、いか天丼など私の頃には見たこともないものが並んでいます。さらには味めぐりと題し、ドイツ料理などが出されることもあります。生徒達に好きだった献立を尋ねると、カレーやソフトめんという以前からあったものに加えて、ビーフシチューやわかめごはんなどが人気メニューのようです。

経済発展に伴って学校給食の内容が充実することは大変喜ばしいことですが、一方では豊かな時代ならではの問題もあります。私の世代では給食は残さず食べるというのが常識でした。すべて食べ終えないと昼休みが始まらないので、かなり無理をして嫌いなものを食べていた記憶があります。級友の中には、メニューによっては苦痛の時間だった子もいました。このような状況は、今の高校生の世代になると大きく変わってきているようです。残しても構わない、好きなものだけを食べればよいと指導を受けてきた生徒達が圧倒的なのであります。生徒一人一人は体格や好みが違うし、その日の体調にも差があり、無理をさせないというのが指導の方針のようです。

 最も考えなければならないのは、単に食に対する感謝の念が低下したということだけではなく、自己の都合を優先することを許してしまった姿勢にあると思います。学校給食における指導の変化を見ても、今の教育における問題点が明らかになるはずです。改めて教育における「不易」の重要性を真剣に考えたいと思います。