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水戸女子高等学校
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校舎と生徒

学校長より

飾りウェーブ

令和3年度

12月

国立青少年教育振興機構が 六月二十二日に発表した「高校生の社会参加に関する意識調査報告書」では、日本だけではなく、アメリカ・中国・韓国でも同時に調査し、諸外国との比較もできるようになっています。

学校内の活動について、学校行事や部活動には積極的に参加している割合が六割に達し、四か国で最も高い数字になっています。一方学校の自治活動に自主的に参加したい割合は約四割で、こちらは最も低い数字です。

学校外の活動については、趣味に関する活動やアルバイト等には八割が関心を示していますが、地域の活動に関心がある割合は、三か国と比べて八ポイント低くなっています。

総体的に分析すると、学校内の行事や部活には高い関心を示す一方、学校外では私的な事柄には関心が高いのですが、社会参加志向に関する事柄は三か国を大きく下回っています。「自分本位」に関する事項は、韓国に次いで高いことも注目すべき点であると考えます。

長い新型コロナウイルス感染症の対応で、この傾向はさらに高まっていると推測できます。本校のインターアクト部は、国際理解とボランティア活動を主な活動としていますが、コロナ禍が続く中、その活動は大きく制限されているのが実態です。

自分自身のことには高い関心を示しますが、地域社会に向けての活動等には低い関心に留まっている「自分本位」の傾向は、将来の社会を考えた時、憂慮すべきことであると思います。またスマートフォン等の急速な普及により、他人のことを考えない無責任な使い方に拍車がかかっている印象があります。

「社会に貢献する女性の育成」の建学精神の下、本校が創立して九十年が経ちました。今こそ建学精神に基づいた教育の実践が、さらに求められていることを実感しています。私たちは将来の社会を支える人材の育成に使命感を持って取り組んでいきたいと、思いを新たにした次第です。

一年間の本校教育に対する御協力を深謝しつつ、揃って良い年を迎えられるよう祈念申し上げます。