#stay home with books 📚 素敵な時間を過ごせるように・・・

みなさん、こんにちは。
 
ビブツイ、今日の本は何でしょう?
 
今日の1冊目は、これです。
 

 
『閉鎖病棟』(帚木 蓬生著 新潮文庫)
精神科病院にまだまだ偏見があった昭和時代。世間と隔絶された人々も、それぞれの思いがあって生きている。その病棟で殺人事件が起こった。「犯人は精神科に通院」と現代でも報道されるが、それがイコール危険人物なのか。本当に危険な人物とは何を指すのか。淡々と私たちに語り掛けてくる小説です。

 
 
この作品は昨年秋に映画化されました。小説の出版はかなり前(文庫でも1997年)で、映画化には驚きました。
著者の帚木(ははきぎ)さんはギャンブル依存症の本もいろいろと書かれているんですね。精神科のお医者さんです。
 
この小説は殺人事件が起こるのでミステリー??
 
うーん・・、あまりミステリーっぽくはないと思います。前半は、精神科病棟に通っている人や暮らしている人たちのやむを得ない事情や、感情などがとても丁寧に書かれています。後半で話は急展開しますが、殺人事件はその中で起こってしまうものの、そこに焦点を当てて読むというよりは、みんなが寄り添って支え合って生きている姿に感動しました。
 
なかなか読み応えがありそうですね。

さて、もう1冊お願いします。
 

 
この本は?
『十字架』(重松 清著 講談社文庫)
中学2年の9月にフジシュンはいじめを苦にして自殺した。クラスのワルに選ばれただけだった。僕は黙って見ていただけだ。遺書でフジシュンは僕を親友と呼んでいた。
そうだったの?
残された家族は僕を許してくれるのだろうか。
重松清の描く少年の姿は辛くて苦しくて、そして切ない。

 
僕ともう1人、遺書に名前を挙げられた彼女のその後の人生とは?
とても、深く、そして重い作品。
 
 
投稿者:司書M