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水戸女子高等学校
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学校長より

飾りウェーブ

令和5年度

5月

人工知能の発達が顕著ですが、昨年十一月に無料で公開された「ChatGPT」が注目されています。日本政府も興味を示して与党の勉強会が開催された報道もあり、各自治体も活用を模索しています。

 

「ChatGPT」はアメリカのベンチャー企業が開発した技術で、インターネットで人工知能に質問をするだけで、自然な文章で回答が返ってくるものです。アメリカではニューヨーク市教育委員会をはじめとして、その使用を禁止する動きがありました。作文や読書感想文などを簡単に作成できてしまうからだと推察します。その動きはオーストラリアやフランス、インドに広がりを見せています。文部科学省でも学校での使用についてガイドラインを作成中です。

 

ChatGPTで「水戸女子高等学校」と検索してみると、茨城県水戸市にある女子校です、という文章から始まりますが、学校法人名や創立年などに多くの誤りが見られ、まだ発展途上であることは否めません。しかしこの春GPT4が公開され、さらにGPT5に移行するにつれ、その精度は確実に増していくはずです。学校現場で使用を禁止しても、生徒達のスマートフォン等での使用を止めることは不可能と言っても過言ではないはずです。学校の現場に求められていることを明確に意識しなければならないと思います。このヒントは今回の学習指導要領で初めて記載された「創造性」にあると思います。知識を調べさせるレポートではなく、考えさせることを通して、そこから生まれる創造性が求められています。

 

私が受験生の頃は、知識量が合否を分けた入試でありました。知識のみで解答できる問題に加え、すでに一部の大学では創造性を求めている入試問題が出題されています。生徒達が歩んでいく二十一世紀後半は創造性や考える力が必要となってくるのです。

人工知能を拒絶する学校現場ではなく、共存していく方向に変わっていくはずです。求められるのは考える力であり、創造性であると考えます。日々の授業の在り方を「ChatGPT」を契機として考えていきたいと思います。