9月

八月四日より高体連の役員として茨城選手団の激励のため大阪に出張しておりました。例年のことではありますが、インターハイ期間中は大変な暑さであります。今年は大阪府を中心とした開催だったので、暑さは特にきびしいものがありました。しかし宿泊したホテルが、夏の全国高等学校野球選手権大会に初出場を果たした富山県立福岡高校野球部と一緒だったのは幸運でありました。本校の教育のあり方を検証するよい機会になったからです。挨拶や礼儀作法が徹底していることはもちろんですが、一つ一つの立ち振る舞いが強制されたものではなく、さわやかで自然であることが強く印象に残りました。わずかな時間でしたが、監督の水野先生とお話をすることができました。先生は野球ばかりを集中して指導しているわけではなく、学習もマナーも同じように精一杯指導されている様子でした。すべての事柄を教育活動の一環として指導した成果が、潤いのある行動を自然体で実践できる姿となっていることを痛感した次第です。

インターハイに行く前の七月二十七・二十八日の両日、NIE全国大会が水戸で開催され、二十八日には私が道徳の公開授業を実施いたしました。会場に収容しきれないほどの参観者がいる中で、「新聞記事から建学精神を磨く」という授業テーマに基づき、三年生三十人は堂々と自分の意見を発表してくれました。授業後の研究協議では、多くの質問と感想をいただきましたが、うれしいことに感想の大半は生徒達の「自然体」を指摘する言葉でありました。整然とした、厳粛な授業のみを先入観として持っていた先生方からすれば、授業前後の生徒の様子や、意欲的な態度で授業に取り組む生徒達の姿は驚きに値するものだったようです。私自身にとっても、日々の指導の大切さを再認識する機会となり、改めて教職員や保護者の方々に日頃の指導を感謝する次第であります。

今学期もあらゆる活動を社会に貢献する女性を育成するという建学精神に基づいたものとすべく、教職員一同プラス志向で取り組んでまいります。宜しくお願い申し上げます。