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水戸女子高等学校
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校舎と生徒

学校長より

飾りウェーブ

令和3年度

9月

厳しい状況が続いていますが、夏休み中も生徒たちの意欲的な取り組みを感じることができました。先月もお伝えした通り、北陸地区で開催されたインターハイは四つの運動部が出場を果たしました。派遣した選手数は二十八名で、県内では三番目の多さです。どの運動部も全国の晴れ舞台で見事な姿を見せてくれました。また吹奏楽部も県コンクールで金賞に輝き東関東コンクールに駒を進め、十二回連続の出場となりました。続けることの難しさの中で、見事な成績だと思います。生徒たちの姿は誠に頼もしく、心から誇りに思います。本校の輝く未来を強く予感できた夏となりました。

私が危惧している問題のひとつに「八〇五〇問題」があります。八十代の親が五十代の子供の生活を支えるという問題です。一九八十年代から増え始めた不登校などのひきこもりは、若者の問題とされていましたが、その世代が五十代となり、深刻な問題となっています。社会状況の変化も要因ではありますが、以前は登校拒否と表現されたことが、不登校と改められた時期と無関係ではないようです。茨城県の令和元年度の調査によると、県内小中学生の不登校者は四二四二名で前年比三三五名増と、増加の一途を辿っています。八〇五〇問題がさらに悪化することは容易に想像することができます。物わかりの良すぎる指導が、子供の未来を閉ざしている気がしてなりません。

教育には生徒たちの数十年後を見据えた姿勢が求められていることは言うまでもありません。学力や進路の保証だけではなく、社会に適応し、貢献していく人材を育成していく覚悟が教育の現場に求められているはずです。

本校が生徒を預かる目的は、建学精神に基づき、社会貢献する人材の育成であります。それは同時に幸福な人生を送るための三年間でもあります。周囲に愛され、必要とされ、役に立つ女性をこれからも輩出する決意を新たにした次第です。

今学期も建学精神に基づき、教職員一同、心を込めて取り組んでまいります。御理解と御協力を宜しくお願い申し上げます。