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平成18年度 5月

私が教育活動で意識している言葉に「基本」があります。人間としてごく基本的な振る舞いや事柄が、若い世代を中心に急速に失われつつあるからです。礼儀作法に始まり、学力や体力の問題に至るまで、状況の要因を突き詰めていくと基本的な部分の変質に行き着くことが多いようです。

全国高等学校PTA連合会が昨年度実施した、全国の高校二年生を対象としたアンケートの結果からもそのようなことが読み取れます。万引きの経験があった割合は女子で十二%、自傷行為の経験者は十%でした。この実態と、家族との会話は非常に深い関係があります。「家族と全く、ほとんど話さない」と回答した生徒は「よく話す」と回答した生徒に比べ、万引きでは三・六倍、自傷行為では三・二倍も高い割合を記録しています。ちなみに「家族と全く、ほとんど話さない」と回答した生徒は四%、「よく話す」と回答した生徒は七十七%でした。

「学校をやめたい」「自分の事をわかろうとしてくれない」という項目でも、同様の傾向があります。しかも地域差が少なく、全国的な傾向であることがわかります。また携帯電話のメールの回数が多くなるほど、高率になる傾向であることもわかりました。

若い世代のコミュニケーション能力が低下したといわれて久しいものがあります。確かに本校生も以前と比べて、コミュニケーション力の不足から、友人トラブルなどが増えたと思います。しかしながらそれは本質的な部分が低下してしまったのではなく、コミュニケーションをとらずに済んでしまったことが大きな要因であると考えます。本校は生徒との会話を重視しています。意思の疎通を図るだけではなく、コミュニケーション能力を高める大切な機会であると考えているからです。状況を嘆くことなく、誠実に取り組んでいく私たちの姿勢が大事なのです。

今月六日のスピードスケート銅メダリスト堀井学先生の土曜感動講座講演会で、今年度の活動も本格的にスタートします。すべての教育活動は、常に「基本」を大事に考えたいと再認識した次第です。