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平成20年度 9月

先月は池袋にある古代オリエント博物館で開催されている「吉村作治の早大エジプト発掘年展」を見学する機会に恵まれました。吉村作治先生を中心とする早稲田大学古代エジプト調査隊が、エジプト現地調査開始後四十年を迎えたことを記念して開催した展覧会です。三年前に未盗掘の完全ミイラを発見したことが大きく報道され、この調査隊は一躍有名になりました。名前がわかっている完全なミイラとしては、ツタンカーメン王のミイラが今から三千四百年前であるのに対し、この調査隊が発見したセヌウが三千八百年前ですので、エジプト史学史上最古のものとなります。
セヌウが納められていた木棺は意外と小さなものでしたが、三千八百年前の木とは思えない瑞々しさで、鮮やかな青色を基調としているセヌウのミイラマスクは、数千年の時を超えても実に美しいものでした。他にも歴史的価値の高いクフ王銘入り陶製スフィンクス像から、化粧用パレットなどの日用品に至るまで様々な品々を見ることができ、暑さをしばし忘れて歴史のロマンを感じる時間を過ごすことができました。
しかし私が最も感銘を受けたのは、二百五十二点にも及ぶ発掘品の素晴らしさではありません。四十年にもわたって、数々の苦難に屈することなく調査を続けてきた古代エジプト調査隊の崇高な使命感や行動力に感動したのです。特に「続ける」ことの大切さを学んだような気がします。発掘権を取得するだけでも大変な労力を必要とし、せっかく手に入れた発掘権を得た場所も軍事的理由から取り消されるなど、苦難の連続であったことを初めて知りました。そのような状況下でも、決してあきらめることなく地道な活動を続けたことに敬意を表したいと思います。
「成功者とは何か?それは、成功するまでそれを続けた人のことである。」(新 自分を磨く方法 ティービー・クレオ・ダービック著)という言葉を改めて意識した夏の日でありました。
社会に貢献する女性を育成するという建学精神に基づき、教職員一同プラス志向で、意義ある教育活動を今学期も続けてまいります。御理解と御協力を宜しくお願い申し上げます。