7月

毎年六月上旬に全国私学経営研修会(日本私学教育研究所主催)が開催されています。今年は神奈川県横浜市での研修会でした。

今年度のテーマは「変容する時代の私学教育」です。

学校通信で数回取り上げた通り、生徒たちが生きていく時代は、大きく変容することが予測されています。それに伴って教育内容も大きく変わっていきます。教員も様々な機会を捉えて、研修を重ねなければなりません。基調講演は株式会社崎陽軒代表取締役の野並直文さんでした。余計なことですが、崎陽軒と言えばシュウマイですが、崎陽軒は「シウマイ」と表記していることに初めて気づきました。崎陽軒は明治四十一年(一九〇八)に創業、シウマイ弁当は昭和三年(一九二八)に誕生しました。その基本方針は教育にも通じるものであります。一番目にナショナルブランドではなく、真に優れた「ローカルブランド」をめざすというものです。すべてのニーズに応えようとするのではなく、私学でしかできないことや強みを意識して伸ばしていくことは大切です。二番目に常に挑戦し、名物・名所を創り続けることです。崎陽軒の歴史が挑戦し続けていることを物語っています。そして私学の歴史は挑戦の歴史と言っても過言ではありません。三番目は食を通して心も満たすというものです。教育システムや技術は大切ですが、「心を込める」という姿勢を以て、初めて私たちの思いは生徒たちに伝わるのだと思います。

野並社長の言葉で最も印象的だったのは「変えるべきものを変える勇気。変えてはならないものを変えない包容力。そしてそれを見極める英知。」です。まさに変容する時代に対する私たちの心構えなのではないでしょうか。「勇気」「包容力」「英知」は新たな私自身のキーワードとなりました。

第一回学校参観の講話のテーマも「変容する時代の私学教育」といたしました。共にこれからの時代を見据え、教育を考える場にしたいと願っています。

最後になりましたが、一学期における保護者の方々のご理解とご協力を深く感謝申し上げます。