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水戸女子高等学校
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学校長より

飾りウェーブ

平成28年度

7月

毎年六月上旬に全国私学経営研修会(日本私学教育研究所主催)が開催されています。今年は滋賀県大津市での研修会でありました。会場のびわ湖大津プリンスホテルは、東日本大震災当日に生徒たちと共に宿泊した、忘れることのできないホテルです。

今年度のテーマは「制度改革と私学のミッション」です。確かに教育制度改革は、急速なスピードで進んでいます。その流れを私学のミッションに照らして、私学の在り方を考えるのは大切なことです。安倍内閣の下での教育再生会議は、平成二十七年二月二十六日の第一次提言で「いじめの問題等への対応」以来、教育委員会制度の在り方、大学教育の在り方、高大接続問題、地方創生を実現する教育の在り方、アクティブラーニングの推進、ICTを活用した教育の在り方等、平成二十七年七月八日の第八次提言まで立て続けに制度改革を発信しています。それを受けるような形で中央教育審議会は、平成二十六年十一月二十日以降、次期学習指導要領の検討を続け、本年四月十三日にその進捗状況を発表したところです。

方向は示すものの、その内容がいつまで経っても見えてこないというのが率直な感想です。厳しい見方をすると、生徒たちの未来のため、幸福のためというよりも、改革することが目的になっている印象を強く抱きます。これは教育制度に限らず、社会全体が追い立てられるように改革を叫び続け、結果的に極めて窮屈な社会が醸成されつつあるように思います。

「教育は百年の計」の通り、教育は本来長期的なスパンの下、大らかに展開されていく営みであったはずです。私学にとってはその拠り所が、建学精神なのであります。教育制度改革の流れを見極めながらも、私学としてのミッションをしっかり見据えていきたいと考えています。

第一回学校参観の講話のテーマは「教育制度改革と私学のミッション」といたしました。共にこれからの教育を考える場にしたいと願っています。

最後になりましたが、一学期における保護者の方々のご理解とご協力を深く感謝申し上げます。