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平成27年度 2月

入学試験日の一月十六日に、旧職員梅本千代子先生ご逝去の知らせがありました。昨年五月には梅本先生の百歳を祝う会が開催された時には、相変わらずの素敵なお話をいただき、とてもお元気だったので信じられない思いです。

梅本千代子先生は昭和十九年に国語科教諭として奉職され、非常勤講師を退職された平成三年に至るまで、実に五十年弱にわたって本校教育を支えて下さった方でありました。梅本先生が奉職した頃、創立者鈴木米蔵先生は校長として在職しており、梅本先生から米蔵先生との会話の様子をお聞きすることにより、本校の歴史を感じとることができました。創立者急逝の後、加藤校長、幹雄校長、洋一校長と計四代の校長の下で勤務された貴重な存在でした。

「本校も八十周年を迎えました。二十世紀の大半を、昭和の時代をまるごとのみこんで発展して参りました。八十年の年輪の中にその青春を燃やした生徒の皆様、そして先生方の篤い活動があります。私も退職までの四十数年間、よくぞおいて下さった、育てて下さったことと感謝の念でいっぱいでございます。」

右の一文は、創立八十周年記念誌に梅本先生が寄稿下さった最後の部分です。

「育てて下さったことと感謝の念でいっぱいです」とは、まさに私が梅本先生に感じていることであります。多くの生徒たち、そして教職員は梅本先生に育てていただきました。梅本先生の教えを受け、教職を志した卒業生もいます。教えを受けた教職員は今、後進の指導に当たる立場となりました。身の引き締まる思いがします。

梅本先生は常に生徒の長所を見抜き、そしてその長所を伸ばす指導を意識されていたように思います。長所を見抜くことは、短所を見つけることよりも数倍の観察力が必要です。生徒を「善い人間」に育て上げるということは、手間を惜しまず、生徒の「善いところ」を見出し、それを伸ばしていくという営みであると実感します。当たり前のことを、真面目に、心を込めて今年度の締めくくりをしたいと思います。