学校長より

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平成27年度 6月

一年五組中郡りこさんが、五月十日に病気のため逝去されました。様々な思いが胸をよぎりますが、心静かに彼女との縁を感謝すると共に、心からご冥福をお祈り申し上げます。

さて六月の学校通信は、三年続けて南三陸町を訪問した時の様子について述べてきました。今年も同じ時期に私は南三陸町へ車を走らせました。

平成二十四年は、絶望的な状況の中でも必死に復興へ向けて頑張っている地元の方々の姿から「すべてを飲み込んで全力を尽くす」ことの大切さを学び、一昨年は復興が着実に進んでいる様子から勇気と美しい海を感じ取るために「真っ白な気持ち」でいることの大切さを学びました。そして昨年は「忘れない」という、大切なことを学びました。

常磐富岡と浪江間十四キロが開通したこともあり、今回は常磐高速道路を一気に北上するコースで南三陸へ向かいました。そこで私は厳しい現実と未来へ向かう姿を感じることとなったのです。

いわきを過ぎると放射線量を示す標識が設置してあります。〇・三マイクロシーベルトを示していましたが、北に向かうにつれて、その値は〇・六、〇・七、三・二と次第に上がっていくのでした。帰還困難区域が近づくにつれて、震災後に応急的に修理した家屋が多くなり、除染した土壌が入っている黒い袋がどんどん増えていきます。一般道路を通行する車両はトラックのみで、本来田畑であったはずの風景は茶色くなって、植物の存在を感じさせません。「人の気配がしない」ことの異様さを改めて感じました。五・四マイクロシーベルトを示す表示が深刻さを浮き彫りにしています。

南三陸町は南三陸町復興計画に基づき、復興が加速しています。大震災十年後の平成三十三年をゴールに、復興期から発展期に当たる今は、絶え間なくトラックが行き交い、海岸近くの風景は一変しました。

東日本大震災の光と影を見た私が感じたことは、「続いている」でした。多くの方々のご尽力によって復興が完了した本校が最も意識すべきことを学んだ思いがしました。「続いている、そして続ける」です。