学校長より

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平成25年度 3月

早春の候となり、桃の節句の佳日には、蛍雪の功なった三年生がめでたく卒業いたします。

三年生のご家庭の皆さまに対しましては、心からのお喜びを申し上げるとともに、三年間にわたる学校へのご協力を深く感謝申し上げる次第であります。東日本大震災直後に入学し、苦楽を共にした生徒たちを新校舎において送り出すことは、極めて感慨深いものがあり、生涯忘れることはありません。

先月の学校通信で本校がめざす学校のキーワードとして「温かさ」を取り上げました。心優しい生徒を育むと同時に、温かさを感じとることができる心の育成も本校の使命の一つと考えています。それは感性を磨くことにより現実のものになります。

農耕が中心だった社会においては、物量に価値が置かれていました。産業革命以降は機能に価値が置かれ、急速に社会は発展していきました。電話が発明された当時、現在のスマートフォンは想像することすらできなかったわけですが、それは機能を少しずつ高めることによって可能となったわけです。生徒たちが長く生きるこれからの時代は、高度情報化社会であり、情報に価値を置く時代であります。膨大な情報の中で美しく生きるためには、知性と並んで感性が重要となります。感性とは自らの五感を働かせ、価値あるもの(真・善・美など)に感応する力であり、心を揺り動かされたその情動を表現する力です。これは昨年流行した「おもてなし」のように文字化、数値化ができないものです。数値化ができる知性が優先されがちですが、感性こそが知性を刺激する源泉・原動力であることを忘れてはならないと思います。企業が近年、感性を意識した経営戦略にシフトしていることを、教育界は真剣に考えなければならないと感じています。三年間の学びを終えた生徒を送りだす節目の月にあたり、豊かな感性が至る所で満ち溢れる水戸女子高等学校でありたいと、思いを新たにする次第であります。

新卒業生の巣立ち行く時を迎えて、感慨も無量でありますが、ひたすらその人生に幸多かれと心より祈ってやまないのであります。