1月

謹んで新年のお喜びを申し上げます。

年の初めにふさわしい穏やかな正月でありました。静かな元旦の気分を味わいながらも、新しい年への思いを新たにした次第です。

保護者の皆様には送迎や駐車で大変なご不便をかけましたが、昨年末に運動場・駐車場等の工事が完了し、東日本大震災に係る復興工事が終了しました。平成二十三年三月十六日の連絡棟解体工事から始まった、長く、厳しい復旧・復興工事がついに完了となりました。携わっていただいた多くの皆様に、改めて感謝の意を表する次第であります。

国をはじめ、多くの方々からいただいた御恩を決して忘れることなく、今こそ本校が地域社会へ果たす使命をしっかり考えることが肝要だと考えています。そのため復興工事と並行して、地域に貢献できる本校の在り方を検討してまいりました。具体的には災害時に本校の施設を地域の皆様にお使いいただけるための整備計画です。敷地内に井戸を二か所掘削し、生活用水を確保しました。現在太陽光発電装置を導入するための工事を進めています。蓄電池設備も備え、万が一の災害時には、夜間でも最低限の電源と生活用水を確保できる施設になる予定であります。この計画に基づいて、昨年七月十八日には水戸市との間で「災害時における施設使用に関する覚書」を交わしたところであります。私の中では、地域社会に貢献できる施設が整った時が、真の復興事業の完了であると考えています。

本欄で何度も書いている通り、本校は「社会に貢献する女性を育成する」ことを建学精神としています。建学精神そのものは、実に当たり前のことかも知れません。その当たり前のことを、真面目に、心を込めて取り組むところから、社会に愛される学校の基盤が築かれていくのだと考えます。社会に貢献する学校の姿勢を示し続けることが共感を呼び、感動を生み、社会から愛される学校へとつながっていくのだと信じています。

今年もご息女の未来に私たちの夢を託して、教職員一同、思いも新たに邁進する所存です。保護者の方々の御理解と御協力を宜しくお願い申し上げます。