学校長より

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平成17年度 5月

昭和52年から段階的にゆとり教育が進められ,平成14年の公立学校週5日制とあいまって,総合的学習の時間の創設を柱とした新学習指導要領が導入されたことは記憶に新しいところです。しかし読売新聞の1月の調査では,ゆとり教育を評価しないと回答した人は72%にのぼり,評価すると答えた22%を大きく上回っています。当然のことながらゆとり教育の見直しの動きが活発になっています。

ここ数十年の教育をめぐる混迷の要因は,直言すれば教育における哲学の欠如にあると思います。学力やモラルの欠如なども,教育の底を流れる基本的な考え方の喪失がその原因となっていると考えます。時代が進んでいくにしたがい,日本人が脈々と培ってきた「徳」が急速に失われていくような気がしてなりません。個人の損得や表面的な利便性を「個性」という言葉で一括りにして教育を進めた結果が,今の状況なのではないでしょうか。

私立学校における教育哲学は,建学精神に集約されています。授業や学校行事・部活動などすべての教育活動は建学精神に基づいたものであるのです。

学力向上は重要な課題でありますが「なぜ勉強しなければならないのか」という基本的な問題に対し,いい学校に入り,社会的地位や収入の高い仕事に就き,安定した生活を送ることだけが目的になってはならないのであります。それは「勉強とは自分のためだけにするものだ」という意識につながっていくからです。本校は毎年進路決定率100%を維持していますが,それは決して進路を決定するだけが目的ではありません。

本校において,学力向上という問題も社会に貢献する女性の育成という建学精神に基づくものでなければならないのです。「勉強は社会に貢献できる女性になるために必要なことである。だからこそ状況を嘆くことなく,しっかりと勉強しなければならない」という崇高な志を生徒達に説くことのできる学校であり続けたいのであります。