学校長より

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平成23年度 12月

先月上旬に一、二号館と体育館の解体工事が始まり、下旬にはかなり本格的に解体工事が進んできました。

十一月二十六日の休業日にオープンスクールを終えて外へ出ると、外部解体の作業中でありました。ジュラシックパークという映画に登場する大きな恐竜を思わせる巨大な重機が、校長室付近を解体している最中で、思わず足を止めて、しばらくその作業を見つめていました。直立不動で先代校長の厳しい指導を受けていた光景が昨日のことのように甦ってきます。十三年間歓喜も苦悩も共にした校長室が、あっと言う間に壊されていく様子を目の当たりにし複雑な思いが脳裏を包んでいきます。翌日の日曜日、オープンスクールに参加する中学生に対応するため出勤した私は、校長室に入ってみました。校長室内は瓦礫の山となり、全校集会前に服装をチェックしていた鏡にその光景を映しています。原形をとどめていない室内を見渡し、昨日感じた私の複雑な思いは、校舎という舞台で私は育てていただいたという感謝の念に集約されていくのを感じました。来年の今頃は新たな舞台が私たちを待っているはずです。その新しい舞台で先哲の方々に恥じない教えを展開していく誓いを私は立てました。

十一月には一、二年生の進路見学会を実施いたしました。二年生の見学先の大学に私の母校が含まれていたので、帰校した生徒に大学のパンフレットを見せてもらい懐かしく感じました。思い悩んだ時に私は何度か母校に行くことがありました。創立者の銅像前のベンチに座り、心を無にするだけで道筋が見えてきたものです。まさに「心の故郷」であります。

本校が多くの卒業生や関係者の心の故郷であり続けるためには、建学精神に基づいた教育実践を地道に継続する姿勢が必須であります。本校の命を新しい校舎に吹き込んでこそ、心の故郷にふさわしい学校になり得ると考える次第です。その命を解体された校長室から私は感じたのであります。

一年間の本校教育に対する御協力を深謝しつつ、揃って良い年を迎えられるよう祈念申し上げます。