4月

4月に入り、いよいよ平成22年度のスタートとなりました。学校内は1年生を迎えて、さらに活気づくことでしょう。今年も新入生の保護者の方々との新たなご縁を大切にして、共に生徒の育成に力を尽くしていきたいと決意を強くするものであります。
年度の初めにあたり、私が強く意識しているのは三つの「両輪」であります。大きな成果をあげるためには、複眼的な見地を大切にして、物事の根底にある両輪を見出していくことが重要です。
本校におけるすべての教育活動は、「社会に貢献する女性を育成する」という理念に基づくものでなければなりません。理念を置き去りにした場当たり的な教育からは、大きな成果も共感も生まれるはずがありません。しかし理念を掲げると同時に、一歩一歩小さな実践を大事にすることを強く意識したいのです。理想を掲げ大志を抱いても大言壮語に終わったのでは仕方ありません。「理念」と「実践」は本校教育にとって欠かせない両輪なのであります。
また教育を取り巻く状況は数十年前と大きく変わり、私たちには新たな取り組みが求められています。このような時こそ、「不易」と「流行」という両輪を意識したいものです。変えてはならないものと、変えなくてはならないものを同時に見極めていく姿勢は、まさにこれからの教育の両輪と言えます。教育の軸がぶれることなく、新しい教育の在り方を求め続けることにより生徒達の真の幸福は実現できるものと信じています。
さらに「目的」と「目標」という両輪を考えていかなければなりません。目標達成だけに振り回されることなく、その意義をあわせて考えていくところに本校の特色があるからです。
意義ある教育活動をさらに高め、建学精神の具現化に教職員一同、常にプラス志向を心がけ邁進する所存であります。今年度も当たり前の事を、真面目に、心を込めて取り組んでまいります。未来を担う人材を育成していくためには、教師と保護者という「両輪」は欠かせないものであります。保護者の方々の御理解と御協力を宜しくお願い申し上げます。