学校長より

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平成21年度 12月

5月に私が最後に担任をした時の卒業生から電話があり、お子さんが在籍している小学校の保護者対象の講演を依頼されました。いろいろな方から講演の依頼がありますが、卒業生からは初めてだったのでとてもうれしく感じたことを覚えています。
依頼されてから数カ月が経ち、先日、1時間半ほどの講演をいたしました。参加した方々は、私の拙い話を熱心に聴いて下さいました。そして最後に謝辞を述べてくれたのが、私に依頼した卒業生です。原稿を読むことなく、自分の言葉で心を込めて語る姿は、私にとって涙があふれそうになるほどの大きなご褒美でありました。
講演の前後の彼女との会話では、就職してから仕事に対する姿勢、マナー等で指導されることは1つもなく、いつも褒められることばかりであること、子育てにおいても本校で学んだことをそのまま実践していることなどをうれしそうに語ってくれました。私が担任していた頃の彼女は、一生懸命努力していた生徒ではありましたが、もちろん順調なことばかりではなく、嫌なことや辛いこともたくさんあったはずです。卒業後数十年経ち、PTA役員として地域社会に貢献している彼女の姿を見ることができたのは、私にとっての大きな励みとなりました。
「これらすべてが最初の百日間で達成されることはないでしょう。最初の千日でも、またこの政権任期中でも、さらにはこの地球上で私たちが生きているうちでさえ、達成されることはないでしょう。それでも始めようではありませんか。」とケネディ大統領は大統領就任演説で語りました。私にとっては印象深い一節です。教育とは高校3年間だけで理解できるものではなく、また評価されるものでもありません。数十年後の卒業生の姿に、夢を託して当たるべきものであります。
帰る時に見た彼女の涙から、数十年の時を越えた学校と卒業生との絆を感じた次第です。目には見えない絆こそが、本校教育の評価であり成果なのであると思います。
1年間の本校教育に対する御協力を深謝しつつ、揃って良い年を迎えられるよう祈念申し上げます