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水戸女子高等学校
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校舎と生徒

学校長より

飾りウェーブ

平成21年度

4月

四月に入り、いよいよ平成二十一年度のスタートとなりました。学校内は一年生を迎えて、さらに活気づくことでしょう。今年も新入生の保護者の方々との新たなご縁を大切にして、共に生徒の育成に力を尽くしていきたいと決意を強くするものであります。
江戸時代は私塾の時代といわれています。徳川幕府には昌平坂学問所があり、各藩には藩校がありましたが、それは武士の教養を学ばせる学校でした。幕府とはかかわりを持たない塾の方が、むしろ人望を集めていたように思います。学問を重んじた徳川家康の方針に基づき、文武を学ぶことが目的であれば、全国を旅することができた制度によるものが大きかったようです。吉田松陰の足跡は、下田踏海事件で捕まる前までの四年足らずの間に、水戸をはじめ、南は九州の長崎から北は遠く津軽半島の竜飛岬まで及んでいます。そのような風土の中から「あの先生をたずねて教えを乞おう」と遠隔の地から私塾の門を叩く人々が多く、それが私塾の時代と呼ばれる所以だと思います。
交通手段が現代と比較にならないくらい劣っていた時代で、なぜ江戸時代に私塾が隆盛を極めたのかは興味深いところです。それは学問のレベルの高さもさることながら、「この先生の言うことなら信頼できる」などという、心で感じ取る部分が大きかったことから、師としての生き方に共感して、弟子入りする例が多かったのではないでしょうか。
現代の学校も、基本的には同じであるはずです。形に現れている特色と同時に、その学校の根底を流れている基本的な考え方、地道な実践の積み重ねが独特の雰囲気となり、共感に発展していくはずです。本校にとっての「水戸女子らしさ」を大事に、生徒達を育んでいきたいと思います。
意義ある教育活動をさらに高め、建学精神の具現化に教職員一同、常にプラス志向を心がけ邁進する所存であります。今年度も当たり前の事を、真面目に、心を込めて取り組んでまいります。保護者の方々の御理解と御協力を宜しくお願い申し上げます。